アバターショーケースでのアバター体験「モーションスフィア」について

こんにちは、Vket4配置スタッフの八ツ橋まろんです。
皆さんはVket4の『アバターショーケース (Avatar Showcase)』を楽しんでいただけましたか?

アバターショーケースはVket4の新たな試みのひとつで、アバターや服飾・装飾品を単体で展示しても映えるように工夫されたワールドです。Vket4では特にアバター体験に特化した特殊ギミックとして、『ポスターギミック』『モーションスフィア』の2つが存在します。

ポスターギミックは、場内設置のカメラで自撮りをすると壁に掛かった絵に自分が入り込んでポスターが完成するというギミックで、モーションスフィアは自分のアバターが目の前で巨大化してポーズをとったり、可愛く動いたりするギミックです。

私は配置スタッフとしてアバターショーケースのブース配置をしつつ、モーションスフィアのモーション制作を担当しましたので、本記事では主にモーションスフィアについての話をします。

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その前に、ちょっとバーチャルの自分・アバターの話...

 
VRChatのようなソーシャルVRゲームで、あなたはどんな姿で暮らしていますか?

VRChatではなりたい自分になれる、自分の好きな姿でいられる、という話をよく聞きます。その言葉の通り、好きな姿や気に入ったアバター、自分だけの特徴を持ったアバターなどを使っている人が多いことと思います。

大好きなアバターだからこそ、TwitterやInstagramには多くの『VRChat自撮り写真』が存在し、PCのストレージが写真でいっぱいになる人も多いです。私自身、スマホ内の写真の自撮り枚数はバーチャル>リアルになっています(笑)。SNSにリアルの自撮りをアップしたことなんてほとんどないし、そもそも自撮り写真は気恥ずかしくてあまり撮らないんですが、バーチャルの自撮りは気兼ねなく撮ってSNSアップロードしちゃいます、したいと思ってしまいます。面白い現象ですね。

「バーチャルとリアルの自撮りになんの差があるのだろう?」と考えたのですが、クリティカルに寄与しているのは『バーチャルの自分の姿が好き』という気持ちだと考えています。

「なぜバーチャルの自分が好きなんだろう?」という疑問を解決するには、とても深い考察と長い時間がかかりそうなので、ここでは割愛します。ただ、決してリアルの自分を好きじゃないだとか、自信がないだとか、バーチャルは容姿端麗でリアルは云々とか、そういう話ではないです。リアルの八ツ橋まろんは容姿端麗な超絶美少女イケメンウーマンですので。

全部すっ飛ばして私の思いだけ書くと、つまるところ『バーチャルの世界って今までよりもっと自分のことを好きになれる場所』だと思っています。

モーションスフィアは、単なる面白ギミックではなくて、好きな自分をもっともっと好きになれるアバター体験としての役割があります。
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さて、モーションスフィアの話に進みます...


モーションスフィアは「大好きな自分の姿がステキにポージングしたり、生き生きと動くのを外から眺めたりできる」ギミックです。自分を外から見るというのは鏡で見るのとはまた違った感覚で、面白い発見があります。「私ってこんなポージングが似合うんだ」とか「そういえば、自分の背中ってちゃんと見たことなかったな」とか、外から写真を撮っているのに自撮りになったり、映える角度の研究をしてみたり。

BlenderやUnity上ではTポーズ状態の自分のアバターをよく見ていると思いますが、ポージングしたり、動いたり、そんな「生きているアバター」を見ると、また違った新しい『好き』ポイントが見つかるんじゃないかと思います。

デスクトップモードの人は自分の好きなアバターが生き生きと動くのを見たらもっと愛着がわくと思います。VR3点トラッキングの人は普段より活発に動ける自分を見てもっと好きになってください。フルトラッキングの人はアバターに似合うポーズを見つけて真似てみるのも良いですね。 

モーションスフィアを通じて自分のアバターの新しい『好き』が見つかったり、『好き』を再確認できた人がいたら幸いです。

Vket4ではかわいい系のポーズや動きばっかりだったので、次回作るときはかっこいいモーションなんかも作りたいなって思います。
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少し技術的な話...


ギミック作成はももまさんが担当してくださいました。神です!感謝です!!
その説明は本記事では省き、ここではモーションの作成について話します。

モーションの作成は、UnityとVIVE、VIVEトラッカーを使ってフルトラッキングし、自分の動きをそのままUnity用アニメーションファイルに変換するための一式を同梱した『VR Motion Recorder』というアセットを使用し、モーションキャプチャによって下地を作成しています。

作成したモーションを『U Motion Pro』というUnityアセットストアのアセットで編集し、膝やひじ、頭の角度などを修正します。最後に、ワールド容量削減のためにアニメーションのキーフレームを削減してファイルを軽くしたら完成です。


自分の動きをトラッキングする理由は、「ヒトらしい動きやノイズを取り込める」ためです。手打ちのキーフレームで作成したモーションは、カクカクしていたり、キレの良すぎる動きになったりしがちなのですが、自分の動きをそのまま収録することで、ヒトらしさとか自然な動きといったものを含めることができます。(達人の場合は手打ちのモーションでもヒトの動きと遜色ないモーションを作成できるかもしれませんが、熟練の技と労力が必要で、私にはその技術と時間はありません。良くも悪くもコストパフォーマンスを考えた結果のモーション収録&モーション編集です) 

ヒトらしい自然さって何?と言われると難しいですが、私は『何かしらの動作をするとき、体の一部だけで行うことはない』というのがカギだと思っています。

例えば、『さよなら~って手を振るモーション』を作るとして、右腕だけ振って胴体が動かないのは不自然ですし、頭や胴体が動いたら重心がずれるので脚や腰の位置が変わります。これらの多岐にわたる所作を取り込むことが自然なモーションに繋がると思っています。 

しかしながら、これを手打ちキーフレームでトレースするのは職人の域であり、私には不可能です。なので、これを勝手に取り込んでくれるモーション収録というのは非常にコスパが良く、多用しています。
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さいごに...


ここまで読んでいただいてありがとうございます。アバターをより魅力的に演出するアバターショーケースとそのためのギミックについてのお話でした。あなたがあなたの姿をもっともっと好きになりますように!それでは!

八ツ橋まろん    
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